ラスベガス、グランドキャニオンへ

ラスベガス、グランドキャニオンへ 北アメリカ
ラスベガス、グランドキャニオンへ

第1章 98/6/19 関空ーサンフランシスコーラスベガス空の旅

6月19日16時45分。UA810便(ボーイング747-400)は、ほぼ満席の乗客を乗せサンフランシスコに向けて飛びたった。座席は、シートレクエストを事前(UAで希望する人はフライトの48時間前には済ませること)に行い映画が見やすい40Cを確保していた。事実、私が経験する中でもっとも見やすい場所であった。UAのエコノミークラスで機種が747-400の場合、40Cはお勧めのシートだ。
機内も新しく清潔(全席禁煙)でシートピッチも足の短い私には問題なく快適であった。気流の悪いところを通過するたびに客室乗務員が「シートベルト。シートベルト。」を連呼して機内を走るところを見ると5月の事故以来、かなり神経質になっているようだ。 私は、シートベルト着用サインが消えても軽くしているし、また、寝るときは毛布の上からシートベルトをする。起こされずに済むからだ。自分の命は自分で守る(少し大げさかも) 食事、映画も終わり一眠りしていると周りがあわただしくなってきた。どうやら、サンフランシスコが近いようで最後の食事が運ばれてきた。食事が終わるとアメリカ入国手続きの紹介ビデオが流れ、ようやく旅をしている気持ちになる。眼下に、サンフランシスコジャイアンツが本拠地とするキャンドルスピックバーグ球場が見え、やがてアメリカ時間6月19日10時23分ほぼ予定通りにUA810便はサンフランシスコに到着した。OCATで預けた荷物を受取り、入国手続き、通関後、UA乗り継ぎ用カウンターに荷物を預ける。ラスベガス行きの搭乗ゲートは関空では解らなかったので、ここで確認しなければならない。モニターで確認する。日本なら簡単に見つかるのに、さすがはアメリカだ。便数が多すぎる。ようやく、UA2311便ラスベガス行きのゲートが77であることを確認する。 とりあえず77ゲートに向かう。広い。ダラスよりましだが広い。ゲート77に着くのに約10分かかった。まだ出発まで50分あるのでトラベラーズチェックを現金に換えようとするが両替するところが見つからなかった。12時20分。UA2311便(ボーイング737)は、ラスベガスへ向け飛びたった。座席は、アメリカ国内のシートリクエストは受付られないと言われていたのに7A(窓際)が確保されてあった。10分ほどで大地が乾燥した砂漠?地帯(でも山ばかり)に風景が変わった。この乾燥した大地の風景はラスベガスに着くまで同じであった。唯一標高の高いところだけ、この時期でも雪が残っていた。しばらくして真っ黒なピラミッド、自由の女神やニューヨークの建物、ライオンなどが目に入ってきた。着いた。ラスベガスだ。13時30分到着。ゲートから出た瞬間・・・

第2章 98/6/19 ラスベガス空港からホテルへチェックイン

ゲートから出た瞬間、いきなりスロットマシンが目に入って来た。預けた荷物を取る為にBaggage Claimの案内表示を信じて先へ進む。途中、景気のいい音がスロットマシンから聞こえて来た。思わず心が動く。荷物を引き取りホテルへ向かう為、空港の外にでた。暑い。湿度はないがかなり暑い。ハワイ、カンクーン、沖縄、ゴールドコーストの暑さとはまた違う暑さだ。喉が渇く。ホテルに着くまでの15分ほどの間、カチカチに乾燥した大地が目につく。ラスベガスは、やはり砂漠の中の町なのだ。世界で2番目に大きなホテルであるMGMグランドと中世の城をイメージしたエクスガリバーが向かい合う交差点に突如自由の女神のおでましだ。 今回の宿泊はニューヨーク・ニューヨーク。50年ほど前のマンハッタンをテーマにして立てられ、エンパイアー・ステート・ビルなどマンハッタンの12のビルがすべて1/3のサイズで再現されている。ちなみに女神は1/2だそうだ。ホテルの中に入る。涼しい。最高だ。レセプションに向かう。とにかく広いし、スロットマシンなどカジノが場所を取り、おまけに人が多くて大変だ。なんとかレセプションにたどり着いた。時計を見ると5分かかっていた。でもチェックインは15時。今、14時30分。チェックインを試みる。あっさりOK。 男「たばこ吸いますか?」私「No」。 住所を紙に書けと言われたので書いて渡す。すると男は、端末に向かってキーボードを叩く。 男「いい部屋が取れたよ。ラッキーだね。クライスラーの34階でしかも角部屋だ」といいながらルームカードと地図をくれる。 アメリカ人はおおげさだ。きっとそこそこの部屋なんだろうと内心思うが笑顔で「サンキュー」。 少し歩き出したが、また迷子だ。クライスラービルはどこ。私はどこにいるの。冷静になりホテルの地図を見る。 なんだ。さっきホテルに入って来た時の近くだ。途中、頭の上で騒がしい音がした。マンハッタンエクスプレスというローラコースターが走っている。日本でも浪花にこんなのあったっけ。どっちが真似したんだろう。ちなみに近々、浪花にはビル街に大観覧車がお目見えするらしい。 ようやくクライスラービルのエレベーターにたどり着く。343を押す。動かない。よく見るとカードを通すところがあった。ルームカードを通してみる。青色のランプが点いた。再度34押す。点灯した。セキュリティの為らしい。エレベータが動き出す。すぐに34階に着いた。3470の部屋を探す。確かに角部屋だ。ルームカードを通し部屋に入る。部屋は普通の広さだ。窓から外を見る。左の窓からはMGMグランドが見え右の窓からはピラミッド型のルクソール(世界で3番目に大きなホテル)や空港から飛び立つ飛行機が見える。さらに見下せば自由の女神と先ほどのローラコースターが走っている。最高の部屋だ。MGMやルクソールより値段が安く泊まれてこの眺めは最高に得した気分だ。この調子でカジノで一儲けと行こうか。(日本時間6月20日7時)

第3章 98/6/20 ラスベガス1日目

とりあえずニューヨーク・ニューヨークのスロットマシンでもやってみるか。台選びでとりあえずカジノを一周する。どうやらここには5¢、10¢、25¢、50¢、1$、5$のマシンがあるようだ。25¢の台に座り10$札を「INSERT BILLS]のところに肖像が上になるように入れると40枚の25¢が出てくる。さて25¢を1枚入れてレバーをひく。はずれる。次にもう1枚入れる。再度はずれる。
なにかおかしい。ほかの人はレバーをひいてない。どうやら「SPIN REELS」を押せばいいらしい。半分なくなったときに「BAR ? BAR」が出て30枚出てきた。しばらくして「?」は3倍のマークだと解った。その時だった。2台離れたマシンからけたたましい音が鳴り響き止まりそうにない。慌てて係員が飛んできた。8,000枚(2,000$)出たようだ。うらやましいかぎりだ。戦意喪失で25¢50枚をコインカップに入れて部屋に持ち帰る。 ホテル内でピザを買って食事を済ませスポーツブックに行く。ここは、競馬、NFL、NBA、HNLなどスポーツの勝敗に懸けることができるのだ。当然、W杯サッカー日本対クロアチア戦に懸けることもできる。A4の対戦表とオッズが出ている紙を手に入れる。日本のオッズを見る。日本勝利6.5倍。引分け2.5倍。とりあえず日本勝利に5$懸ける。勝てば32.5$だ。でもラスベガスでTV中継されるのだろうか。しかも試合開始はアメリカ東部時間朝5時30分だ。時差の関係で眠くなったので日本の勝利を祈り午後9時眠りについた。

第4章 98/6/21 ラスベガス2日目

朝5時20分に目覚める。軽くシャワーを浴び5時30分を待ちテレビのチャンネルをESPNにあわせる。 ESPNで放送していない。慌てる。チャンネルを次から次へと押しまくる。画面にゴン中山の顔が見えた。ただ英語放送でないことにきずく。ラテン系だ。もしかしてメキシコ。そう言えば昨日も放送していた事を思い出す。「BSは全部やる」ではない「メキシコは全部やる」だ。部屋が乾燥し喉の調子がおかしい。エビアン片手に観戦する。 アナウンサーはやたらと「ヒデトーシ ナカァタ」を連呼する。 日本サポータの「にっぽんチャチャチャ」が気に入ったらしく「ジャポン」が時折「ニッポン」に変わる。 後半投入されたロペスや森島がシュートを放ってもアナウンサーの声からは名前が出てこない。中西は最初から名前を間違えられていた。 日本の健闘むなしく敗れる。同時に5$の負け。気を取り直して朝食に出かける コンチネンタル風ブレックファーストをしようと思ったがパンの甘さが強烈に見えたため、マクドナルドで済ませる。 気合を入れてストラトスフィアタワーまで行くことにする。MGMグランドからバリーまでモノレールが走っているので利用する。このモノレールは無料だ。ラスベガスではホテル間にはモノレールやムービングウォーク(歩く歩道)などである程度は移動できる。これは、あくまでもホテルの入り口(=カジノの入口)まで。かならずカジノを通過しなければならない。 マクドナルドを出て20分、最初の休憩。まずはバリーのスロット(10¢台)。10分休憩し10¢の儲け。 バリーからフラミンゴヒルトンへムービングウォークで移動。フラミンゴヒルトンは通過。ミラージュを通過し、トレジャーアイランドで無料のショーのスタート時間を確認して(16時から1時間30分間隔)どかかのショッピングプラザで休憩。水分を補給する。この時点でマクドナルドから1時間経過。少し靴擦れが始まる。 また、ストラトスフィアタワーへ向け歩き出す。歩いても歩いても一向に目で見るストラトスフィアタワーのサイズが変わらない。このあたりはムービングウォークがない為、つらい。なんとかサーカスサーカスまで着いた。カジノしながら休憩しよう。5¢台で時間を潰そうと思ったのがよかった。しばらくして400枚でる。(でも20$)。約15分で12$の儲け。スポーツブックで5$負けたがこれで取り戻せた。 さらにストラトスフィアタワーへ向かう。ようやくタワーのサイズが大きくなって来た。一気に進む。出発から2時間で到着。タワーの乗り場が見つからない。仕方なくカジノに入る。思わずスロットに座る。サーカスサーカスで出て気が大きくなり1$台に座る。1枚入れスロットが回る。「BAR BAR BAR」でいきなり10枚出る。カジノで出る1$コインは本物ではない。各カジノの名前などが入っていて結構凝っている。すかさず両替に行く。さらに25¢台に挑む。ついてる。とにかく5枚、10枚出ると横の台に移動。日本で言うハイエナだ。これが、絶好調で25¢がコイン入れに貯まる。確実に150枚は超えているはず。両替してみると48$あった。5$を入れて始めたから43$の儲け。ストラトスフィアでは、トータル52$の儲けだ。後で本で調べたのだがストラトスフィアのカジノはよく出るところと紹介されていた。 さて、東京タワーより高いと言うタワーに上るとしよう。両替のおばさんに乗り場を教えてもらい2階へ上がる。乗り場までの間に店が並ぶ。スロープを下るとチケット売り場があった。結局1階からエレベータで上ることになる。眺めは最高。はるか遠くに空港やホテル群が見える。2時間でよくこれたと改めて遠さがわかった。ラスベガスの町は意外と小さい事を認識する。さすがに2時間かけてニューヨークニューヨークまで帰れないないし、カジノの儲けているのでタクシーに乗る。約10分で到着。チップを含めて13$渡す。 部屋に戻り、歩き疲れなのかビールを飲んだら寝てしまった。掃除をしに来たハウスキーパーに電話で起こされ部屋を追い出される。ボーとしていたがいつのまにかスロットの前に座っていた。25¢台に座り10$札を入れる。今までコイン1枚でスロットをまわしていたが、台により2枚、3枚、5枚まで入れることができる。座った台が3枚までOKで、ストラトスフィアで儲けたこともあり3枚がけをする。それは、3回目か4回目に起こった。7でもBARでもないマークが3枚そろう。次の瞬間、景気のいい音がしばらく続く。360枚(90$)出る。すかさずウエートレスが「何か飲みます?」。両替しようと思ったのに。「コロナビール!!」と言ってしまう。カジノでは飲み物は無料です。でも頼んだ場合、チップを渡すのが普通。ビールを待っている間に50枚ほど減る。ライムを入れて持って来てくれたので、チップを2$(いつもの倍)渡した。しばらくは300枚前後で推移していたのだが2本目のビールを飲んだ後から調子を崩す。結局183枚(数えるなって)をコイン入れに入れ部屋に持ちかえる。部屋がきれいになっていた。着替えて17時30分からのトレジャーアイラ ンドのショーを見に行くことにする。 時間は16時過ぎだったので歩いていくことにする。17時に着いたがすでに人がすごい。なんとか一人分空いている場所をゲット。待つ事30分。ショーは10分で終了したが迫力があり楽しかった。詳細は画像でどうぞ。ホテルへ帰る途中、「NIKE TOWN」等で買い物をしてホテルへ戻り、ステーキを食べようとレストランに行くが満員だったのでバーのカウンターで済ませる。明日は、いよいよグランドキャニオンだ。アメリカ西部時間22時に就寝。

第5章 98/6/22 ラスベガス3日目 グランドキャニオンへ

朝6時過ぎに目覚める。軽くシャワーを浴び朝マックをしてグランドキャニオンに向かう グランドキャニオンへ行ける。「いつかグランドキャニオンに行きたい。」子供の頃そう思った。それは、20代後半から30代の人には記憶にあると思うのだが「アメリカ大陸横断ウルトラクイズ」の中で見た時だった。恐らく、あの番組を見てアメリカに夢を描いたのは私だけではないと思う。余談だがあの番組が今年復活するらしい。 今回は、時間がなかったのでセスナでグランドキャニオン空港まで行きバスで3個所のビューポイントを見るラスベガスから日帰りのツアーに参加した。 ホテルからツアーバスで20分ほどでラスベガスの調布飛行場(大阪では八尾空港)みたいな空港についた。9時30分。セスナに乗り込む。10人乗りのセスナでパイロットは金髪の美女だ。フーバーダム(水力発電用)を空から見たのち現れたのがグランドキャニオンだ。わざとスピードを落としゆっくり見せてくれる。 約1時間でグランドキャニオン空港に到着。この旅でカリフォルニア、ネバダに次ぐ3番目の洲アリゾナ。アリゾナとはインディアンの言葉で「水の少ない」という意味らしい。 でも、グランドキャニオン空港のあるこの辺りは、標高が高い為、空気は乾燥しているが過し易い。 昼食をとりバスで移動する。最も眺めがいいと言われているマザーポイントに着いた。低い木々の茂みからさらに奥へとのびる道に向かって歩き出す。と突然立ち止まってしまった。まるで人の目から逃げるように道路からは見ることのできない地球の彫刻。グランドキャニオン。「すごい」しか言葉にならない。周りの日本人も「すごい」を連発する。このマザーポイントは晴れた日にはグランドキャニオン全体の1/3を見渡せるという。本当は、コロラド川まで行きたかったのだが次回に取っておこう。気温も40度近くになるらしく時期も悪い。 グランドキャニオン空港へ戻りセスナに乗り込む。帰りは高度を上げ約50分でラスべガスに戻る。空から見る景色は、乾燥した場所ばかり。コロラド川は、グランドキャニオンを造っただけでなくこの地域の人、動物の生活に欠かせない川なのだと・・・。ビックホーンシープを見ることなく空港に到着した。こうして、生涯最初のグランドキャニオンへの旅は終わった。 ホテルで夕食を済ませ帰り支度をする。旅の終わりに必ず思うのだがもう少し時間が欲しいと。寝る前に最後のスロットをやる。昨日部屋に持って帰ったコインを使う。が出ない。今日は日曜日。昨日の大にぎわいとはうその様にガラガラなのも影響しているのか。結局100枚を両替(25$)し部屋に戻る。明日6時30分にチェックアウトする為23時就寝。

第6章 98/6/23 ラスベガス-ロサンゼルス-関空

朝5時過ぎに目覚める。軽くシャワーを浴び帰国の準備を始める。6時過ぎにチェックアウトを済ませる。 さすがにこの時間カジノは人が閑散とし清掃する人たちだけだ。空港へ向かう。6時30分に空港到着。こんなに早いのにエコノミーのチェックインは混んでいた。しばらく並ぶが気が短い私は、団体用チェックインカウンターが空いていたのですかさず並ぶ。マイレージカードを見せ荷物とチケット、それにパスポートを渡すとあっさりチェックインできた。チェックイン作業の間担当の男は、私にギャグを連発する。朝から元気のいいやつだ。最後に「エンジョイ ザ フライト!」笑顔でそう言ってくれた。ユナイテッドの陽気なところはいつも気に入っている。ノースウエストもこれぐらいできないものか!。 出発時刻は8時30分なので時間はたっぷりある。朝食をハンバーガーで済ませようと買ったのはいいが、乾燥した空気に唇が乾いて大きな口をあけられない。小さな口で時間をかけて食べる。売店でリップスティックを探すが置いていない。あきらめて最後のスロットをやる。3$負けたところで機内の搭乗が始まった。UA1003は定刻通りロサンゼルスに向け飛びたった。 9時33分定刻通りロスに到着。UA817便関空行きは12時10分なので、搭乗ゲートだけ確認し、空港の中を歩きまわる。風間杜夫とその家族とすれ違う。特にめずらしいものもないので11時に国際線ロビーへ向かう。改装工事中で騒がしい。11時30分搭乗。結構空いている。帰りも40Cの座席に座る。となりは空いているので足が伸ばせて楽だった。行き帰りとも隣の席が空席とはついている。いやもしかすると私がマイレージカード保持者だからなのか。帰りはジェット気流に逆行する為、フライトも長い。しかし、映画(007)は楽しく、食事の間にもアイスクリームを配られたがなかなかのおいしさであった。日本とロスの間にはJAL、ANA、UA、NWほか複数の航空会社が飛んでおりサービス向上のアイスクリームかもしれない。疲れもなく14時40分梅雨真っ只中の関空に無地着いた。 今回のマイレージは、11,760マイル+5,000マイルのボーナスを頂き16,760マイルとなった。 次回のニューヨークへのフライトでエコノミーからビジネスクラスにアップグレードできる25,000マイルは余裕で貯まってしまった。では皆様、次回ニューヨーク、フィラデルフィア偏をお楽しみに!
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